第4回百霊杯世界囲碁オープン戦ー16強戦

7月24日に中国で「第4回百霊杯世界囲碁オープン戦」が開幕した。
日本の井山裕太九段と芝野虎丸七段が世界戦優勝経験者の棋士を破り、2回戦に駒を進めた。
明日行われる8強戦で日本棋士の存在を示すことができるか、注目していきたい。
なお、持時間は2時間+1分の秒読み5回、中国ルール(コミ7目半)で行われる。
以下に本日の結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【7月24日(火):16強戦の結果】
党毅飛九段(中)ー許家元七段(日)
柯潔九段(中)ー金志錫九段(韓)
陳耀燁九段(中)ー朴廷桓九段(韓)
芝野虎丸七段(日)ー檀嘯九段(中)
辜梓豪九段(中)ー山下敬吾九段(日)
卞相壹九段(韓)ー謝爾豪九段(中)
井山裕太九段(日)ー連笑九段(中)
申真谞九段(韓)ー王元均八段(台)

【7月25日(水):8強戦の組合せ】
陳耀燁九段(中)ー芝野虎丸七段(日)
辜梓豪九段(中)ー井山裕太九段(日)
党毅飛九段(中)ー申真谞九段(韓)
柯潔九段(中)ー卞相壹九段(韓)

世界戦優勝者が集うメンバーの中、日本の井山九段と芝野七段が勝ち上がったのは意義深い。
8強戦以降も強敵相手となるが、世界の壁を打ち破って日本の強さを示してほしいところ。
さて、対局振り返っていきます。


【実戦譜1:様子見のツケ】

黒番が檀嘯九段、白番が芝野虎丸七段です。
白1のツケは囲碁AIが打ち出して以来、人間界でもよく打たれるようになった手法。
右下の構えを凝り形にする狙いがあるため、意外と黒の打ち方が難しいです。


黒2、4は穏やかな応手ですが、若干白に利かされた格好です。
右下に白が控えているため、白5に黒Aなど反撃しにくくなっています。


黒6など上辺方向に受けるのが相場の進行。
しかし、白7から13と中央を厚くして、△が活きやすい碁形になるので白不満ない展開。
左辺の布陣は小目と三々の地に辛い構えなので、白がバランス取れた碁形と言えるでしょう。
結果、白半目勝ち。



【実戦譜2:三々定石の進化】
黒番は連笑九段、白番は井山裕太九段です。
黒1の三々入りは現代の碁を象徴する代表的な戦術になりました。
複雑な変化も多数発見されており、とても簡明な定石とは言えないものになっています。


白2、4は黒に模様を築かれにくい碁形に導き、長期戦にしてコミを活かす意図があります。
穏やかな進行ではコミの負担が重くなるので、黒5から7と強く受ける手を選択します。


黒9、11と下側を切るのが最近研究されている手法の一つ。
白12から黒17はほぼ一本道に進む変化なので、覚えておいて損はないでしょう。


白18から22で外周が熱くなったように見えますが、切りが入った形なので白容易でないです。
左下の実利も見た目以上に大きいため、黒有利なワカレかもしれません。


黒25から29と中央を補強した後、黒31と下辺に迫ったのがやり過ぎだったかもしれません。
白32と調子で脱出されると、中央の黒が弱体化しており黒不利な戦いを強いられます。
これを機に、井山九段は戦いの主導権を握ってペースを掴みました。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
百霊杯では幸先の良いスタートを切れたので、日本の活躍に期待できるかもしれません。
8強戦は7月25日の午後より開始するため、ぜひ皆さんも応援してください!!

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