2018Tencent杯世界囲碁AI大会8強戦4~5日目

7月12、13日に野狐囲碁で「2018Tencent杯世界囲碁AI大会」8強戦が行われた。
予選上位と下位の対決は、下位側が一勝もできずに上位側が圧倒する結果となっている。
以下に本日の結果をリーグ表にまとめたので参照ください。

絶芸 LeelaZero ELFOpenGo 星陣囲碁 AQ 章鱼囲碁 BADUKI DolBaram ポイント 順位
絶芸(中) 〇2-0 〇2-0 〇2-0
LeelaZero(ベ) ×0-2 〇2-0 〇2-0
ELFOpenGo(米) ×0-2 〇2-0 〇2-0
星陣囲碁(中) 〇2-0 〇2-0
AQ(日) ×0-2 〇2-0
章鱼囲碁(中) ×0-2 ×0-2
BADUKI(韓) ×0-2 ×0-2 ×0-2
DolBaram(韓) ×0-2 ×0-2

【7月12日(木):4日目の結果】
絶芸  2-0LeelaZero
星陣囲碁2-0章鱼囲碁
【7月13日(金):5日目の結果】
絶芸    2-0ELFOpenGo
LeelaZero2-0BADUKI

リーグ戦中盤戦に突入したが、未だに上位4チームの牙城を崩せないでいる。
実力差が顕著に表れており、シチョウや難解な死活勝負にならない限りは勝機がないようだ。
また、囲碁AIは勝負手を打たない特徴もあり、一度ついた差は中々埋まらない傾向である。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:独特な石運び】

黒番がELFOpenGo、白番が絶芸です。
3手目の三々入りは囲碁AI同士の対局でよく表れる布石です。
狭い所へ石が向かっていますが、将来的に白への攻めが狙えるので有力と見られています。
囲碁AIが示した斬新な着想で、人間界の碁を大きく変えるキッカケを作った手法の一つです。


白4、6は手番を得たい時に用いられる受け方。
右上の厚みを活かして右下隅を押さえるのが無難だが、実戦は白10と左上隅を選択します。
白番では模様を張るよりも、相手に模様を築かれないように打つ傾向があります。
続いて、白A、黒B、白Cなど上辺進出を止める手を見られているので・・・。


黒13、15と上辺の白模様化を防ぎつつ、地を稼ぐのが無難な対応。
ただ、△の構えを背景に白16と左辺を広げるのも大きく、若干白打ちやすそうです。


黒17と右上の白に迫った瞬間、白18と黒19を交換して白20の両カカリに先着するのが機敏。
通常は右辺を固められた上、右上の白への攻めも残っており、部分的には白悪いワカレです。
しかし、左辺から中央にかけて勢力圏が広がるので、全局的に白有望な局面となっています。


黒21、23と無難な受け方だが、白24から28と左辺を固める調子を与えるので黒苦しい展開。
左下の黒はまだ治まっていないので補強する必要がありますが・・・。


黒29から33と石の調子で左下の黒を補強するところ。
ただ、Aから下辺の黒二子を攻める手と、Bと左辺の白陣を広げる手が見合いで白優勢です。
左下の黒陣も荒らす余地が残されており、大きくまとまりづらいのが黒の泣き所。
一方、白は左上の構えが堅陣なので、左辺に白地がつきやすい碁形となっています。
結果、白中押し勝ち。


【参考図:空き隅の選択】
右上の厚みを背景に、白1と右下隅に回るのが自然に見えます。
しかし、黒2と左下に配石されると、Aが厳しくなるので何かしら受ける必要があります。


白3と素直に守るなら、黒4から8と大場に走って互角に近い形勢です。
右辺はいくらでも荒らす余地があるため、見た目以上に右上の厚みを活かすのが難しい。

「編集後記」
囲碁AIの実力序列はかなり正確なようですね。
現在は予想通りの進行となっており、中々番狂わせがおきない戦況が続いています。
日本のAQが上位3チームに勝利できるかが、枠抜けできるか否かのポイントになりそうです。

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