第8回中国姜堰黄竜士精鍛科技杯世界女子団体戦ー3日目

4月11日に中国で「第8回中国姜堰黄竜士精鍛科技杯世界女子団体戦」の三日目が行われた。
中国の李赫五段が韓国の金多瑛三段の大石を仕留め、破竹の勢いで4連勝を果たした。
第1ラウンドは明日まで行われるので、各国は連勝を止めて幕引きを図りたいところ。
以下に本日の結果と戦況をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【4月11日(水):5回戦結果】
<第5戦>李赫五段(中)ー金多瑛三段(韓)

【日本】謝依旻六段・藤沢里菜三段・王景怡三段・牛栄子二段(1勝)・上野愛咲美二段
【中国】於之瑩六段・芮乃偉九段・李赫五段(4連勝)・王晨星五段・周泓余三段
【韓国】崔精九段・呉侑珍五段・呉政娥三段金多瑛三段金美里三段

本棋戦の連勝最高記録は第2回の王晨星五段の8連勝である。
基本的に1日2局行われるため、1局目を勝った勢いで連勝が起こりやすいのかもしれない。
明日は日本の王景怡三段が出場する予定なので、連勝を止めて流れを断ち切ってほしい。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:足早な序盤戦】
黒番が李赫五段、白番が金多瑛三段です。
白1に黒2、4と地に辛く応じるのが最近よく打たれる受け方です。
従来は黒Aなど右下を受ける相場でしたが、現在は黒6と足早に展開を優先します。
特に黒番はコミの負担が重いので、以前よりも数段スピード重視な打ち方になりました。


白7と左辺を割って、左上と左下の黒を睨む展開を目指します。
黒8から12は自身を補強しながら左辺の白に反撃する意図があります。
続いて、白Aと無難に受けるのは黒Bで黒有利な戦いに引き込まれるので・・・。


白13と黒14を交換して左下の白を先手を補強した後、白15に先着するのが機敏。
先に左上の黒を攻めることで、一方的に左辺の白を追及される展開を避けています。
ただし、左下に厚みが控えているので左辺の戦いは五分に近い戦況と言えます。


左下の厚みがあるため、黒18から20の攻めに白は強く反撃しづらいところ。
黒22が攻防の要所でAのツケコシを狙いながらBと連絡する手を見ています。


白23から27と自身の薄みを解消しつつ、黒の連絡を断つ進行を選択。
しかし、左辺の白が重くなったので、黒28から30の攻めが厳しく力関係は黒に傾いています。


白31、33を利かして左辺の攻めを緩和して、白39と地に走って局面打開を目指します。
しかし、黒40の切りで中央の主導権を握られては全局的に白薄い碁形となりました。
AやBの狙いやCと下辺に黒陣を築く展開も選べるので、黒の楽しみが多い局面です。
力関係を軽視すると、あっと言う間に全局のバランスが崩れてしまいます。
結果、黒中押し勝ち。


【参考図:長期戦模様】
黒1のカカリに白2と穏やかに受けるのが無難です。
黒3から7と左辺に黒陣を敷かれますが、Aの打ち込みもあるので白十分追い付けます。
地を丁寧に稼いで、左辺の模様を消しにいく流れの方が白良かったかもしれません。

「編集後記」
現代の碁は非常に足早な打ち方なので、臨機応変に立ち回ることが求められます。
定石や知識、経験を駆使しなければならず、純粋な実力勝負の世界になりつつあります。
※以前は部分的な戦いが多く、研究量による優劣が少なからずあったため。

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