第23回LG杯朝鮮日報棋王戦統合予選決勝

4月7日に韓国で「第23回LG杯朝鮮日報棋王戦」の統合予選決勝が行われた。
日本の秋山次郎九段が出場したが、中国の范蘊若六段に敗れて無念の敗退となった。
以下に決勝の結果と本戦出場者をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【4月5日(木):3回戦結果】
参加棋士増減:日本1名→0名、韓国12名→4名、中国19名→12名、台湾0名
<A組>
時越九段(中)ー李宰成アマ(韓)
<B組>
李元榮七段(韓)ー王昊洋六段(中)
<C組>
卞相壹七段(韓)ー李炫準初段(韓)
<D組>
鍾文靖六段(中)ー曹又尹三段(中)
<E組>
朴永訓九段(韓)ー李春揆六段(韓)
<F組>
楊鼎新六段(中)ー陶欣然六段(中)
<G組>

范胤七段(中)ー鄭誓儁初段(韓)
<H組>
彭立嶢五段(中)ー洪性志九段(韓)
<I組>
崔哲瀚九段(韓)ー柁嘉熹九段(中)
<J組>
唐韋星九段(中)ー全瑛圭六段(韓)
<K組>
俞斌九段(中)ー周睿羊九段(中)
<L組>
范蘊若六段(中)ー秋山次郎九段(日)
<M組>
江維杰九段(中)ー魏太雄二段(韓)
<N組>
趙晨宇六段(中)ー宋知勳三段(韓)
<O組>
孟泰齡六段(中)ー丁世雄四段(中)
<P組>
范廷鈺九段(中)ー沈沛然三段(中)

【本戦出場者一覧】※5月28、30日に行われる予定。
大会シード:謝爾豪九段(中)、井山裕太九段(日)
韓国シード:李世乭九段、元晟溱九段、姜東潤九段、金志錫九段、朴廷桓九段、申眞諝八段
中国シード:柯潔九段、檀嘯九段、辜梓豪九段
日本シード:伊田篤史八段、一力遼七段、芝野虎丸七段
台湾シード:陳祈睿五段
主催シード:未定
予選突破(中国):俞斌九段、江維杰九段、時越九段、唐韋星九段、范廷鈺九段、孟泰齡六段、
范胤七段、鍾文靖六段、范蘊若六段、楊鼎新六段、趙晨宇六段、彭立嶢五段
予選突破(韓国):朴永訓九段、崔哲瀚九段、李元榮七段、卞相壹七段

今回の統合予選は中国の棋士が圧倒する結果となり、層の厚さを改めて感じる結果となった。
枠抜けしたメンバーを見ると、世界戦上位者がほとんどで年々厳しさを増している。
これから世界と渡り合える日本棋士が増えるのか、不安に感じざるを得ない状況だ。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:中央重視の打ち回し】
黒番が宋知勳三段、白番が趙晨宇六段です。
黒1と右上の白の根拠を奪ってから黒3と上辺を占めるのは常套手段。
白Aは黒Bと右上の白を大きく攻めながら中央へ進出される展開になります。
無難な進行ですが、右上の白を捨てづらい戦いになるので工夫したいところです。


白4と自身を補強しつつ、右上隅の受け方を見るのが面白い様子見です。
Aの三々を見られているので、黒5と守りながら上辺の黒に援軍を送ります。
上辺の黒が攻めづらい碁形なら、白6と中央を厚くする方針に切り替えるのが柔軟です。


黒9まで、上辺を補強しながら右上隅を固めたので黒の戦果も小さくはありません。
しかし、白10の好点に回れば左辺の白陣が立派となるので白悪くない碁形になります。


黒11、13と大場を占めた局面で、白14と中央を重視したのが好感覚でした。
全局的に黒は大きな地が見込みづらい碁形になっており、先の打ち方が悩ましいところ。
一方、白は左辺の模様拡大やAから黒陣の薄みを突く明確な方針があるのが大きな違いです。
中央の価値が見直されて、中韓棋士の大局観に磨きがかかったように見えます。
結果、白中押し勝ち。


【参考図:見た目以上に厳しい】
白1、3と調子で逃げ出すのは黒4と厳しく迫られて白ツライ戦いを強いられます。
右上の黒陣を固めずにシノぐのが難しい上、捨てづらい石であるのが厄介なところ。
また、白1と打っても大きく地を稼いだ訳でないため、白不満な展開と言えるでしょう。

「編集後記」
日本の秋山次郎九段は決勝戦で敗れ、日本棋士の本棋戦初の枠抜けはできませんでした。
世界戦の統合予選では最低一度は世界戦上位者に勝つ必要があり厳しいですね。
5月末の本戦で日本棋士の活躍が見れることを願っています。
※LG杯統合予選は記録的な意味が強いため、棋譜紹介は簡略しています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする