第23回LG杯朝鮮日報棋王戦統合予選2回戦(1)

4月3日に韓国で「第23回LG杯朝鮮日報棋王戦」の統合予選2回戦の一部が行われた。
本棋戦の統合予選は手合料や交通費等が出ないため、多額の出費は覚悟しなければならない。
枠抜けしない限り、得られるものない非常にシビアな勝負の場と言えるだろう。
以下に2回戦の結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【4月3日(火):2回戦結果】
参加棋士増減:日本21名→11名、韓国145名→110名、中国77名→63名、台湾17名→13名
<A組>
呉侑珍五段(韓)ー李晶媛三段(韓)
王碩四段(中)ー金伸英初段(韓)
林君諺七段(台)ー吉川一三段(日)
時越九段(中)ー朴大榮二段(韓)
朴進率八段(韓)ー溫昭珍八段(韓)
趙鏡鎬五段(韓)ー羅鐘勳七段(韓)
韓雄奎六段(韓)ー柳珉瀅五段(韓)※1回戦
李宰成アマ(韓)ー岩田紗絵加初段(日)
<B組>
白洪淅九段(韓)ー趙惠連九段(韓)※1回戦
甘思陽五段(中)ー関航太郎初段(日)
蕭正浩九段(台)ー朴振悅九段(韓)
李元榮七段(韓)ー康知範初段(韓)
權周利初段(韓)ー金善浩三段(韓)
王昊洋六段(中)ー賴均輔三段(台)
金基範初段(韓)ー金宣圻初段(韓)
嚴在明四段(中)ー黄云嵩六段(中)
<C組>
卞相壹六段(韓)ー洪基杓八段(韓)
徐仲輝六段(韓)ー林士勛六段(台)
丁浩五段(中)ー藤沢里菜三段(日)
連笑九段(中)ー平田智也七段(日)
李炫準初段(韓)ー李赫五段(中)
崔珪昞九段(韓)ー潘陽三段(中)
洪茂鎭三段(韓)ー李勇秀八段(韓)
郭圓根アマ(韓)ー崔烘允三段(韓)
<D組>
姜昌培三段(韓)ー劉栽豪七段(韓)
戎毅五段(中)ー大竹優二段(日)
鍾文靖六段(中)ー許嘉陽六段(中)
楊一四段(中)ー金基原五段(韓)
崔暎讚二段(韓)ー陸敏全四段(中)
金志明初段(韓)ー曹又尹三段(中)
安國鉉八段(韓)ー仲邑信也九段(日)
姜昇旼五段(韓)ー廖行文六段(中)
<E組>
崔原踊七段(韓)ー村川大介八段(日)
陳耀燁九段(中)ー朴智英初段(韓)
李春揆六段(韓)ー李範鎭二段(韓)
崔宰榮三段(韓)ー張豊猷八段(日)
陳浩六段(中)ー孫騰宇七段(中)
朴永訓九段(韓)ー王智弘初段(台)
嚴歡六段(中)ー金大輝アマ(韓)
韓尚勳八段(韓)ー屠曉宇三段(中)
<F組>
金旻奭初段(韓)ー李澤銳初段(中)
陶欣然六段(中)ー梁相國九段(韓)
宋彗領二段(韓)ー李勇讚七段(韓)
佐田篤史三段(日)ー韓鐘振九段(韓)
黃鎭亨三段(韓)ー崔丙煥四段(韓)
鄭胥四段(中)ー李志賢六段(韓)
廖元赫六段(中)ー汪濤六段(中)
楊鼎新六段(中)ー韓昇周四段(韓)
<G組>

何暘三段(中)ー李映九九段(韓)
謝科五段(中)ーDiana初段(韓)
薛鄭誓儁初段(韓)ー冠華三段(中)
伊凌濤五段(中)ー柳東完三段(韓)
趙寅善四段(韓)ー兪炳龍四段(韓)
范胤七段(中)ー金美里三段(韓)
陳翰祺二段(中)ー上野愛咲美二段(日)
文鐘皓初段(韓)ー韓鐵均八段(韓)

<H組>
彭立嶢五段(中)ー郭聞潮五段(中)
張強四段(中)ー林彥丞二段(台)
金旻碩アマ(韓)ー鄭娟宇初段(韓)
崔明勳九段(韓)ー金孝坤五段(韓)
韓一洲七段(中)ー朴常鎭二段(韓)
梁寓哲三段(韓)ー朴柱民初段(韓)
洪性志九段(韓)ー李銘六段(中)

日本勢は11名出場したが、僅か1名しか勝ち上がれない結果となった。
世界の壁は厚く、日本は足踏みの状況を未だに脱せない厳しい現実を突きつけられた。
明日も日本棋士は10名出場予定なので、一人でも多く3回戦に出場してほしいところだ。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:進化する三々定石】
黒番が朴永訓九段、白番は王智弘初段です。
黒1の三々入りに対し、白2から4と手番を奪おうとする手法が多く打たれています。
黒5には白6と強く反発する実戦例が増えており、現在研究が進んでいる形の一つです。


黒7から11の出切りを決めてから、黒13から15と根拠を確保するまではほぼ一本道。
続いて、黒Aは白Bと守られて黒イマイチな結果となるため、工夫する必要があります。


白Aのシチョウに黒Bと逃げ出せる場合、黒17と下辺の白に追及する手段があります。
白18の切りに回られて左下隅の面倒も見なければならず、黒忙しい局面に見えますが・・・。


黒19、21のシボリを決めた後、黒23と様子見するのが面白いです。
白Aと守るのは黒Bの押さえ込みが成立するので、白二子を助けづらい格好。(こちらを参照)


白24が最近打たれ始めた応手です。
黒にAの断点を守らせてから白Bと守ることで、下辺の黒を重くできる効果があります。


黒25と守って白の薄みを狙うのは当然の態度。
白28で下辺の黒六子が重いようですが、構わず黒29、31と白二子を取るのが大きいです。
外回りに傷を残しながら、左下隅の根拠をハッキリさせる要所で逃せません。
白32までAの黒六子取りとBから左辺を厚くする手を見合いにされたように見えるが・・・。


黒33から39と左辺で地を稼ぐのが機敏でした。
途中、白Aと黒を取る手もあったが、左辺を連打されるのが痛いので受けざるを得ない。
黒41まで、地を稼ぎながら黒六子を助け出せれば全て打ち回した格好となる。


白42、44と下辺を補強するのが相場。
白が守っている間に、黒43から45と中央に進出しながらAを狙える碁形にできたので黒十分。
左辺の厚みが見た目以上に活かしづらい格好に導けたのが優勢を築けたポイントでしょう。
結果、黒中押し勝ち。

「編集後記」
統合予選はほぼ連日対局が行われるので、体力や精神的な面の強さも求められる厳しい予選。
1回戦は好調な出だしでしたが、やはり世界の壁はまだまだ厚いと痛感しましたね。

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