SENKOCUPワールド碁女流最強戦2018ー1回戦

3月14日に日本棋院東京本院で「SENKOCUPワールド碁女流最強戦2018」が開幕した。
持時間2時間、残り5分から1分の秒読み、日本ルールのコミ6目半で行われた。
他の世界戦同様、休憩時間が設けられていないが、別室で軽食を取れるようだ。
優勝賞金は1000万円、準優勝は300万円、3位は200万円、4位は100万円。
本日の結果と明日の組合せをまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【3月14日(水):1回戦結果】
崔精九段(韓)ー向井千瑛五段(日)
於之瑩六段(中)ー謝依旻六段(日)
黒嘉嘉七段(台)ー牛栄子二段(日)
藤沢里菜三段(日)ーナタリアコヴァレヴァ アマ五段(欧)

【3月15日(木):準決勝組合せ】
崔精九段(韓)ー於之瑩六段(中)
黒嘉嘉七段(台)ー藤沢里菜三段(日)

各国の女流囲碁界を代表する錚々たる顔ぶれの中、日本の藤沢三段が準決勝進出を決めた。
日本の女流棋士が世界戦優勝した記録がないため、悲願の優勝を果たすか大いに注目だ。
本棋戦の模様は「日本棋院チャンネル」で生中継されるのでぜひ応援してほしい。

牛二段は中盤で右辺の白を団子石にしながら中央のシノギを実現し、打ちやすい局面を築く。
中央の安全を確保すれば黒十分だったが、右辺の白を取りにいったのが敗因となった。
白は危うい格好に見えても、右上隅との兼ね合いがあり見た目以上に粘りの利く格好だった。
黒嘉嘉七段は随分前から読み切っており、読みの力は女流トップレベルと言える内容だ。

中盤まで互いに土俵を割らない好勝負を繰り広げた一戦。
後半に入り、謝六段が右下の黒地を荒らすと同時に中央もシノぎ切る力技を見せた。
僅かな優勢を築いた謝六段であったが、秒に追われて追い込まれる苦しい展開となる。
勝つチャンスが多い碁だっただけに、本人の悔しさは想像に難くない。

力戦型となった本局は、中盤で藤沢三段のツケコシが強打となりそのまま押し切った。
欧州のレベルは飛躍的に伸びており、棋士レベルに達するのは時間の問題と言えそうだ。
現在はネット対局や囲碁AIなど、誰でも強くなれる環境があり地域の差が減ってきている。
本棋戦が続けば、他国のトッププレイヤーが集う画期的な棋戦に成長する予感がする。

中盤で向井五段がポイントを稼ぎ、一局の流れを掴んだ。
しかし、崔精九段の猛追から勝敗に直結するコウが発生し、難戦模様にもつれ込む。
向井五段は必死の攻防を続けたがコウ材が切れてしまい、崔精九段が白中押し勝ちを収めた。
局後に「序盤から難しい碁だった」と崔精九段が述べており、大熱戦だったことが伝わる。

「編集後記」
碁の内容を見る限り、日本と中韓台の差がそれほど大きくないと感じました。
それぞれの対局で日本棋士が優勢を築いた局面があり、後は勝ち切れるかが課題のようです。
印象的だったのは、中韓は序盤を割り切って持時間を温存する戦術を取っていたことです。
盤外での戦術を見直すのも有力かもしれませんね。

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