AlphaGoTeaching(6)【ミニ中国流の研究(1)】

今回から数回に分けて、ミニ中国流の攻防をAlphaGoTeachingToolで検証します。
初回は人間界でよく打たれている定型以降の打ち方を紹介していきます。
非常に柔軟な打ち回しを見せており、様々な局面で応用が利きそうです。


【テーマ図:実戦的な石運び】
ミニ中国流の構えに白1と右辺を割るのは常識的な打ち方。
白3を誘導して黒4と下辺の黒陣を固めるのが黒の意図する進行です。
対策案の一つとして、白7と早い段階で下辺の黒模様を消す手段が考えられます。
実戦で現れやすい形なので、どういった進行になるか知っておきたいところ。


黒8、10を決めてから黒12と右下隅を固めるのが地に辛い打ち方です。
序盤から大きな黒地を許すので白怖い打ち方に見えますが・・・。


白13から17と下辺を割りながら左下の黒に迫れば、白十分打てる局面です。
続いて、白Aのサガリが見た目以上に大きな好点なので、黒は防ぐ必要があります。


序盤の段階でも、黒18とハネたいところです。
白19には黒20と左下の黒を軽く見て、下辺の黒陣を拡大させるのが人間界の定型です。
白Aと黒を制せば無難ですが、白21と大場に走るのがAlphaGoが示す候補手でした。


白の手抜きを咎めるため、黒22と動き出していきたいところ。
ただ、下辺一帯の白を捨て石に白23と上から利かすのが柔軟な発想でした。
黒24など左下を守る必要がありますが、白25と上辺に先着できるので白十分な碁形です。


黒26は「耳」と呼ばれる形の急所です。
ただし、白27から29の切り違いが好手で黒の追及をかわせます。
白に大場を走られている以上、黒は下辺の一等地を制限されては勝負にならないので・・・。


黒30、32と下辺を重視して受けざるを得ないところ。
下辺の白は大きく飲み込まれましたが、白33から35で左辺を白地になるので白優勢です。
部分的な攻防よりも、大局的な構想を重視する実戦的な石運びでした。


【参考図1:上辺の構え方に注目】
黒1と荒らしにいくのは、白2から6と受けられて左上の黒が重くなります。
△の配石により、黒は二間にヒラけないので厳しく攻められてしまいます。


【参考図2:人間界の進行】
黒1に白2と手を戻すのが人間界で打たれる代表的な進行です。
ただ、黒3から7と左辺を割られると、大模様を築きづらいので黒の実利も活きそうです。
左下は黒Aなどと動き出す味もあるので、白2と手を戻すのは若干甘いのかもしれません。
テーマ図の進行はこうした手残りを捨て石により解決しているのが素晴らしいです。

「編集後記」
AlphaGoTeachingToolは相当な実力がないと読み解くが大変だと思います。
本ブログの記事では上級者でも読み解けるよう、ポイントを絞って解説しています。
もし、気になる点がある場合はコメントで図を載せて頂ければ、可能な限りお答えします。

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