囲碁の学習方法

今回は囲碁の学習方法に対する見解を独断と偏見でまとめました。
かなり偏った内容なので、鵜呑みせず参考程度にみて頂ければ幸いです。

1.基本的な学習方法

囲碁の学習方法は「詰碁」「棋譜並べ」「対局」の3つが代表的な方法です。
以下にそれぞれの特徴と注意点など、大まかにまとめました。

特徴  方法 注意点
詰碁 手を見つける嗅覚や、
手を読むコツを掴める。
無理なく解ける問題を繰り返し、
覚えてしまう程度にやるのがオススメ。 
すぐに効果は表れないので、
根気よく続けるのが肝心。
棋譜並べ 定石などの使い方や、
新手法の知識獲得。
共感や感動を覚えた棋士の棋譜を見つけて、
碁盤に並べる。(PCでも可)
全ての手を理解するのでなく、
石の流れを掴むことが大切。
対局 成功と失敗を繰り返し、
試行錯誤する学習法。
実際の対局を行い、検討で敗因などを探す
比較的シンプルな方法。
雑な対局は逆効果になるので、
丁寧に打つ必要があります。


2.学ぶべき比重の見直し

最近は囲碁AIの影響もあり、読みよりも大局観が大切である意見が増えてきました。
大局観で圧倒すれば、読みの勝負にするまでもなく簡明に勝利を収められるからです。

     大局観:読み=70:30

上記は極端な数値ですが、重要度を比率で表すならこんなイメージでしょうか。
読みの力よりも、大局観を向上させた方が伸びしろが大きいと考えられるようになりました。
下記に一例を示したので参照ください。


【一例:趙晨宇六段(黒)vs時越九段(中国天元戦8強戦)】
右下のワカレだけ注目すれば、黒十分なワカレと言えます。
ただ、右辺に強い石がくると上辺の黒陣が隙だらけの薄い構えとなり白十分な碁形です。
難しい変化を用いず、大局的に優勢を築いた好例と言えるでしょう。(詳細はこちら)

「汎用性が高く、魅力的な戦術だが・・・」
例のように、大局観を極めていくと難しい技術を用いずに優勢を築けます。
複雑な戦いをせず勝てるなら、これほど楽な戦術はないと言えるでしょう。
しかし、部分的に悪い変化を選ぶ決断や未練が残り、簡単に会得できる技術ではないのです。
判断を誤ると何もできずに負けてしまう大きなリスクもあり、相当な勇気と経験が必要です。

3.学習方法の優先順位

      対局=棋譜並べ≧詰碁

現代的な傾向を考慮すれば、詰碁の重要度は低いようです。
確かに、読みは石の競り合いで発揮されるもので、戦う前に劣勢となっては話になりません。
読みの力を活かすためにも、大局観を鍛えて互角以上の戦場を築くことが大切です。
※棋力毎に最低限の読む力がある前提なので、詰碁が不必要という訳ではありません。

とは言っても、棋譜並べで石の流れや大局観を学ぶのはある程度の実力が必要です。
以上のことを踏まえて、棋力毎の優先学習方法を表にまとめてみました。

優先順位 備考
級位者 対局=詰碁>棋譜並べ 基本的な形や筋を学ぶ必要あり。
有段者 対局=詰碁≧棋譜並べ ある程度知識があるので棋譜並べも有効。
高段者 対局=棋譜並べ≧詰碁 高精度な大局観を取得し、差をつけたいところ。

最後に、級位者の方は相手の手を見て学ぶのがコツだと思います。
手の意味が分からない時は、実際の対局で相手に試して答えを求めるのが良いでしょう。
咎められたらその都度修正し、有力な場合はいろいろな方に試していく要領です。
失敗した経験を得て、それを自分なりに修正することが真の実力に繋がります。

「編集後記」
長々と持論を書いてみましたが、自分の力に還元するのは何れの方法でも努力が必要です。
定石や布石を覚えても、知識であって本質的な実力でないので自由に打つのは難しいです。
道具に遊ばれず、本当の意味で自分の手を打つのは相当な実力が必要と言えるでしょう。

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コメント

  1. 東大阪の会(研究会) より:

    okao先生の「囲碁の学習方法」とても参考になります。特に高段者が「高精度な大局観を取得し差をつけたいところ」は同感です。

    当研究会は対局した棋譜を中盤あたりまで並べて研究します。その方法は、勝負どころを見つけてテーマ図を決めます。本譜とは違う候補手を二つまでに絞り込み予想図を作ります。A予想図、B予想図の二つが出来それが研究テーマ図です。(今朝アップした予想図も同じです)序盤から中盤の直感と形勢判断に正解は出せないので、経験からのひらめきを当研究会で磨くことを目的にしています。最近はAIも参考にします。

    今年の一月六日に地元で開催した東大阪新春囲碁フェスで井山さんは「突き詰めると囲碁は直感と判断力で勝負しますが、万人の答えはなく自分しかない世界を切り開いていくしかない」と話していました。常識に縛られない「打ちたい手を打つ」の意味がよくわかりました。

  2. 東大阪の会(研究会) より:

    okao先生、大変失礼しました。東大阪の会(研究会)投稿のすべて削除をお願いします。

    • okao より:

      訪問者が自由に質問できる、または碁への悩みなどを質問できる掲示板があった方が良いのかなと感じました。(Unityの勉強が滞っているので実装は先になりそうです)
      基本的には記事の内容、または質問内容以外のコメントは削除しています。コメント欄は自分の裁量で選定するのでご了承ください。