序盤早々の三々手法(4)

前回は白が手抜きをした場合の違いを解説しました。
今回では白が厳しく封鎖した場合の変化の一端を紹介していきます。
非常に難解な変化ですが、頭の片隅に置いておくと何かの役に立つかもしれません。


【テーマ図:強硬な封鎖策】
黒2は白に手抜きをさせづらくする意図があります。
穏やかに受けるのもありますが、今回は白3、5と力強く封鎖する変化を検証します。
黒2のツケを用いる場合、避けて通れない変化の一つなので準備しておきたいところ。


黒6、8と外回りに傷をつけてから、黒10から12と左上隅を守るのが好手順。
黒のシチョウが良いため、白Aと守ることができません。


白13は素直な守り方ですが、黒はシチョウが良いので黒14と強襲する手が考えられます。
続いて、白Aには黒B、白C、黒Dと中央を厚くしながら上辺の白を睨めるので・・・。


白15と黒一子をカミ取って頑張りたいところ。
黒16、18を決めてから、黒20の切りを入れて様子見するのが面白い。
白Aは黒Bで上辺の白を取れるので白21と受けてCの傷を強調する一手。
左上隅は二子取りが残っているため、黒22と封鎖して白窮した格好に見えますが・・・。


白23と抜けば左上隅も部分的には生きれない形なので、混戦模様になります。
黒24は上辺の白を仕留める追及ですが、白27から29がしぶとい抵抗で中々捕まりません。
続いて、黒Aは白Bのカケで黒二子を取られます。


黒30と要石を守るのは当然の一手。
それに対し、白31と左上隅の攻め合いを睨んで手数を伸ばすのが好手です。
黒32の受けにも白33で手数が伸びるため、AとBを見合いとなり上辺の白がシノげています。


黒34には白35、37で上辺の白は脱出できます。
ただし、黒Aが利くため白はダメヅマリのひどい格好ですが、その先の打ち方が難しいです。


黒40から46と白をダメヅマリに導きながら迫っても、白47以降の決め方が悩ましいところ。
見た目は黒良しですが、Aの逃げ出しやBの脱出を見られており黒簡単ではありません。


黒48と封鎖するのは白49と補強して白十分。
白53まで、右辺の勢力圏はA~Cの傷があるため大きな黒地にはなりづらい土地です。
一見、黒良さそうな変化に見えても、意外と白悪くないワカレになります。


【参考図1:利かしの意味】
黒Aの様子見をせず、黒1と押さえ込む変化も有力に見えます。
しかし、白2のハサミツケが好手で白は捕まりません。


黒3と連絡を断つのは、白4と上辺の黒を重くしてから白6と切るのが手順。
黒7と逃げても、白8でAとBを見られるため黒に抵抗の余地がありません。


黒9には白10を利かしてから白12、14で要石を取れます。
黒Aと白Bの交換があれば逆に白がツブレになるので、黒Aに白Bと打てません。


【参考図2:隅の死活絡み】
黒1には白2と粘る抵抗があります。
続いて、黒Aと眼を奪うのは白B、黒C、白Dで黒ツブレです。


黒3と手堅く受けるのは、白4から8と追及して白成功。
左上の攻防は白有利なコウである上に、白Aの傍コウがあるので黒争えない戦いです。


【参考図3:ユルミシチョウの筋】
白1に黒2と受けたいところだが、白3で黒二子を取れます。
一見、黒Aで逃げられるように見えますが・・・。


黒4と逃げ出しても、白5から15でユルミシチョウの筋に入ります。
実戦では錯覚の起こりやすい手筋なので注意しなければなりません。

「編集後記」
予定していたよりも確認すべき変化が多く、大分時間がかかりました。
天頂の囲碁7では参考図3のユルミシチョウを読めていないことにビックリしました。
強くなったとは言え、一本道の長手順の読みは未だに苦手としているようです。

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