第3回夢百合杯世界オープン戦決勝五番勝負第3局

1月2日に「第3回夢百合杯世界オープン戦」の決勝五番勝負第3局が行われた。
韓国の朴廷桓九段が序盤から流行形を採用し、序盤から足早に展開していく。
中盤以降も手厚い収束を見せ、朴永訓九段を突き放し勝利を収めた。
朴廷桓九段はLG杯、WGCに続き3回目の世界戦優勝を記録した。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜1:囲碁AI・絶芸の手法】
黒番が朴永訓九段、白番が朴廷桓九段です。
黒1に白2とカカリ返す実戦例が非常に増えてきています。
黒3の両カカリを許しても、白4から6で厳しい追及が続かないのが要因の一つです。
(実戦例はこちら、詳細な解説はこちらを参照ください)


黒7、9は左下の白にプレッシャーをかけながら左下の黒を補強していきます。
しかし、白10とツナぐ手が成立するため、厳しく迫れないようです。
黒11とAの断点を強調しながら左下の白の攻めを見ますが・・・。


白12、14と下辺の黒を重くしてから、白16と守るのが囲碁AI・絶芸の手法。
Aと分断する手とBから右下の黒を連打する手を見合いにして白打ちやすい碁形です。


黒17と左下を補強を優先します。
しかし、白18から26と右下を連打できれば白足早な展開となります。
カカリ返しの手法は非常に有力なので、序盤早々のカカリは慎重にならざるを得ません。


【参考図:無謀な稼ぎ】
黒1から5など右下に手を回すのはやり過ぎです。
白6と頭を出されると、AとBを見合いにされて黒苦しい戦いを強いられます。



【実戦譜2:軽快な石運び】
白1と黒2を交換してから、白3と深く踏み込むのが面白い。
右下の白は強い石なので、外からの利きや狙いがあり右辺の白は簡単に捕まりません。


黒4と連絡せざるを得ない形勢だが、白5から7と脱出されて捕え所ない石となります。
A~C付近の薄みを見られており、右辺の白は見た目以上にサバキの手がかりのある格好です。


黒8に白9、11と軽快に逃げ出すのが好判断。
右辺の数子が飲み込まれても、右辺の黒模様を消せれば白の実利が活きます。


黒12と追及しますが、白13から15と早逃げすれば白優勢は揺るぎません。
Aを残せた黒の戦果も小さくはないものの、全局的には白足早な展開です。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
韓国の朴廷桓九段は世界戦決勝に何度か駒を進めるも、最後に敗れる姿をよく目にしました。
今回、世界戦優勝記録を調べましたが、以外に少ないことに驚いています。
この棋戦優勝を皮切りに快進撃を見せるか、注目していきます。

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