第3回夢百合杯世界オープン戦決勝五番勝負第2局

12月31日に「第3回夢百合杯世界オープン戦」の決勝五番勝負第2局が行われた。
韓国の朴永訓九段が序盤から珍しい手法を試みるも、朴廷桓九段は冷静に対処していく。
中盤以降も朴廷桓九段の足取りは乱れず、盤石の勝利を収めた。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:手厚い構想】
黒番が朴廷桓九段、白番が朴永訓九段です。
白1は自ら黒の勢力圏に突入するため、白不利な戦いになると言われた手法。
黒Aと根拠を奪いところだが、白も軽くかわす手段があり迂闊に厳しく攻められない。
そうした背景があり、実戦は黒2と手堅く受ける手を選択します。(参考図参照)


右下の白を直接動き出すと重くなるので、白3と大場を占めていきます。
右下の構えを背景に、黒4から8と右辺に黒陣を築くのは当然の態度です。
部分的には黒が地に甘いワカレとなりますが・・・。


黒10と右上の白に働きかけて、白11に黒12と手を戻す調子を得るのが最近の定石。
上辺の黒が心許ない形に見えますが、AやBの味があるため見た目以上に強い石です。


黒14に白15と受けるなら、白A~Cと上辺の黒を追及しても厳しい攻めが繋がりません。
黒16から20と右下の模様を広げつつ、△を飲み込む展開を狙えて黒打ちやすい碁形。
結果、黒中押し勝ち


【参考図:囲碁AIのサバキ手法】
白1に黒2と根拠を奪って厳しく攻めたいところ。
しかし、白3から5とAを狙いながら下辺の黒に働きかけるのが面白い手法です。


黒6の反撃には白7から11と下辺を整形するのを優先します。
黒12、14と中央を厚くしても、白15と左下の黒を攻めつつ下辺を治まって白十分です。


黒16と右辺に模様を築かれますが、白17から19と上辺を占めて白打ちやすい碁形。
AやBの利きがある他、CやDの打ち込みも残っているので右辺の黒陣は隙だらけです。

「編集後記」
去年のように、年末に囲碁AI関連で大きな動きがあるか見ていましたが今年はなさそうです。
年始に動きがあるかもしれないので、各囲碁サイトの動向を見ていこうと思います。

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