第3回夢百合杯世界オープン戦決勝五番勝負第1局

12月30日に「第3回夢百合杯世界オープン戦」の決勝五番勝負第1局が行われた。
韓国棋士同士の決勝戦は、朴廷桓九段が朴永訓九段に勝利し幸先の良いスタートを切った。
本棋戦の賞金は優勝180万元(約3115万円)、準優勝60万元(約1038万円)である。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜1:三々入りの呼吸】
黒番が朴永訓九段、白番が朴廷桓九段です。
黒1、3と隅の形を決めるのが最近よく打たれる手法の一つ。
白は右下を整形せず、白8と左下隅の三々へ入るのが面白い石運びでした。
黒の応手次第で白A~Cの決め方を変えようとする意味があります。


黒9と手抜きしたのが苦肉の策。(参考図参照)
しかし、白10から16と連打されると白の稼ぎが大きく、黒が出遅れた碁形となった。
右下の手抜きを咎めようと黒17に先着しても、白18と軽くかわして白十分です。


【参考図1:重い石運び】
黒1から9と基本定石の手順で進むのは、白10が好点で左下の黒が攻めの対象となります。
後に白A、黒B、白Cと攻める狙いがあり、見た目以上に黒の受け方が難しいです。


【参考図2:ヒラキの位置】
黒1から5と手番を得るのも一策です。
ただ、左下の黒は強い石でないので、左辺のヒラキ方が悩ましいところ。


黒7と控えめに左辺を占めても、白8の切りが厳しいです。
黒9には白10、12でAとBを見合いにして白有利な戦いとなります。



【実戦譜2:肩ツキの反発】
黒1の肩ツキにAやBを受けず、白2と反発する実戦例が増えています。
AlphaGoZeroの自己対戦譜が公開されて以来、碁の打ち方が更に進化し始めています。


黒3は白の手抜きを咎める意図があります。
ただ、白6から8と上辺を補強されると、左上の黒が重い石となっています。


黒9と反撃するも、白10から12とかわすのが柔軟でした。
黒13には白14、16と黒を押さえ込んで白のサバキ形となります。


黒17、19と傷をつけながら手を戻すのが相場。
ただ、白20から24と中央に進出して、右上の白を補強できれば右辺の黒陣が薄くなり白優勢。
黒は上辺と右辺に大きな地が見込めないため、黒苦しい展開です。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
今年も残り僅かとなりました。
来年の始めの放送は1月6日を予定しています。

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