来年4月、柯潔九段vs囲碁AI「Tianrang」が激突

本日、来年4月に中国の柯潔九段と囲碁AI「Tianrang(天壤)」が対決することが報道された。
Tianrangは天壤智能が開発したもので、AI竜星戦2017で3位入賞を果たした囲碁AIである。
人間の棋譜学習をせず、自己対戦だけで強化学習を行う方法を取られているようだ。
棋士以上の強さを有しており、疑似的な対AlphaGoZero戦が期待できる。(報道元はこちら)


【実戦譜:地に辛い傾向】
黒番がTianrang、白番がDeepZenGoです。(AI竜星戦2017準決勝)
白2に黒3と序盤早々から三々入りを選択していきます。
人間の棋譜学習がない囲碁AIは、星への三々入りを高く評価する傾向にあるようです。


白4から8と手番を奪ってから白10とアキ隅に先着します。
しかし、左下隅が残っているにも関わらず、Tianrangは黒11と三々入りを優先します。


白12から16の厚みを背景に、白18と右辺を広げるのは自然な石運び。
右辺に巨大な模様ができそうですが、構わず黒19と隅を占めていきます。
黒は四隅を占めることを優先しており、人間以上に隅の価値を高く評価しているようです。


白20には黒21、23と先手で右上隅を補強してから、黒25と白の傷を突いていきます。
当然、白26と逃げる一手ですが、黒27、29を足掛かりに白模様を消す構図を描いています。
極端に地を稼いでいるように見えて、実は先の展開を見越した打ち回しなのかもしれません。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
Tiagrangは地を徹底的に稼ぎ、相手の模様を消すAlphaGoZeroのような呼吸を見せます。
人間の棋譜学習を使わない囲碁AIは、力が強くなり地に辛くなる傾向があるようです。
ただ、FineArtやDeepZenGoのように人間の棋譜学習をして効率的に強くなる例もあり、
見る角度(コストや成長速度)によって、学習方法の評価が変わりそうです。

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