第22回三星火災杯世界囲碁マスターズ決勝三番勝負第3局

12月7日に韓国で「第22回三星火災杯世界囲碁マスターズ」決勝三番勝負第3局が行われた。
中国の19歳辜梓豪五段が中盤で唐韋星九段を突き放し、初の世界戦優勝を果たした。
辜梓豪五段は柯潔九段に次ぐ有望な棋士と言われており、今後の活躍に目が離せない。
なお、世界戦優勝したことにより、辜梓豪五段は九段に昇段した。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:力強い反撃】
黒番が唐韋星九段、白番が辜梓豪五段です。
白1は自身を補強しながら右辺の黒模様化を防ぐ意図ですが、黒2が厳しい一手でした。
白Aと受けるのは黒Bが厳しいため、途端に黒良くなったように見えました。
しかし、辜梓豪五段は力強い石運びでこの難局を切り開いていきます。


白3と黒4を交換して右上の白を補強してから、白5と右辺に回ります。
黒Aを許しますが、各々の白をシノギ切れれば白の実利が活きる展開となります。


当然、黒6と上辺に進出していきます。
白7から13と厚みを築いた後、白15と動き出して上辺のシノギ具合が焦点となりました。


黒16に白17、19と上辺左側の白の補強を優先します。
一見、黒20と包囲されて、右上の白が窮した格好に見えますが・・・。


白21のツケで黒の包囲網を突破できています。
黒Aは白Bの切り違いで整形されてしまうので、黒22から24と上辺を補強するのが相場。
白25と脱出できれば、白C、黒D、白Eと右辺の薄みを狙える碁形となっています。


黒26と手を戻すのは仕方ないところ。
白27はAと連絡する手を見ながら、右辺の白の眼形を厚くする好手でした。
黒32のツケに白33、35と黒の形を崩しながら整形するのは学ぶべき手法です。


黒36に白37と動き出すのが厳しい手でした。
部分的には黒38から42で白を取れてますが、周囲の白も堅くなったので白十分な戦果。
白47まで、苦しい戦いを強いられるも結果的に全ての白をシノギ切れた戦果は大きいです。
若干黒良しの形勢ですが、AやBの薄みを狙えるので形勢逆転は射程圏内でしょう。
結果、白中押し勝ち。

「編集後記」
中国の柯潔九段は公式戦で負けが込んでおり、世界ランキング首位から陥落しました。
世代交代の激しい中国囲碁界、19歳の辜梓豪五段が一気に駆け上がるかもしれません。
今後、世界の囲碁界がどのように変動していくか、目が離せません。
※現在、世界ランキング一位は韓国の朴廷桓九段です。

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