第22回三星火災杯世界囲碁マスターズ決勝三番勝負第2局

12月6日に韓国で「第22回三星火災杯世界囲碁マスターズ」決勝三番勝負第2局が行われた。
中国の辜梓豪五段が序盤で優勢を保持した後、中終盤で手厚く収束し唐韋星九段に勝利した。
対戦成績がタイとなり、決着は明日行われる第3局に持ち越しとなった。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:独特な石運び】
黒番は辜梓豪五段、白番は唐韋星九段です。
黒1、3と大ゲイマに構えるのは、白Aが好点になるため黒良くないと見られていました。
ただ、白Aに手抜きするなら、高く構えた方が攻めが利きづらいため優劣が難しいところ。
白4の三々入りは流行形で黒の受け方が悩ましいところです。


右下に黒が構えているので、黒5と押さえるのは当然の一手。
白6、8に黒Aと受けるのは、右辺が黒地になりづらい展開となるため実戦は黒9を選択。
序盤早々ですが、水面下で互いの意図を潰し合う戦いが行われています。(参考図参照)


白16まで定石手順で進みましたが、左上に白が控えているので若干白良いワカレに見えます。
上辺の白陣が深くなる前に、黒17など消しに向かうのは当然の態度です。


白18と黒19を交換して左上の薄みを補強してから、白20と左上の黒を追求していきます。
ただし、黒21から23と出ていけば白の攻めを緩和できるので、黒25の好点に回れます。
左辺の▲が好位置にあり、黒の配石が働いているように見えます。


白26と黒27を決めてから、白28から32と左上を固めるのは変調に感じます。
上辺の黒に急な攻めはないため、黒33の好点に先着して右下を広げれば黒悪くない展開です。
左上の白地は大きいですが、少し重複している形に見えます。
結果、黒中押し勝ち。


【参考図1:低いヒラキの比較】
黒1と低く構えるのは堅実ですが、白2から4と迫られると窮屈な格好になります。
この形を想定した時、黒1はAの方が中央へ進出しやすく、多少のゆとりが生まれます。


【参考図2:序盤早々の三々戦術】
黒2、4と受けるのは自然に見えますが、白5と右辺を割られて黒良くないです。
続いて、黒Aと右辺の白を追求すれば、右下の黒陣が広がるように見えますが・・・。


黒6には白7と黒8を交換してから、白9から11と右上の黒に寄り付いて白好調です。
右辺の白が強くなれば、AやBの打ち込みが容易に狙えるため結果的に黒地が消えそうです。


【参考図3:自然な石運び】
白1から5と連絡を断つ方が自然に見えます。
続いて、黒Aと上辺を補強するなら白Bと様子見するのが面白く、白有力だったと思います。

「編集後記」
最近、棋戦情報記事の棋譜解説が重すぎるように感じたので、少し軽いタッチで書きました。
今後は序盤の打ち方をメインにし、勝負所をピックアップする形で記事を作っていく予定。

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コメント

  1. 小松雅明 より:

    いえいえ、重い解説たいへん参考になります。