第3回夢百合杯世界オープン戦準決勝三番勝負第三局

11月20日に「第3回夢百合杯世界オープン戦」の準決勝三番勝負第三局が行われた。
韓国の朴廷桓九段と朴永訓九段が勝利し、決勝戦は韓国が独占した形となった。
決勝戦五番勝負は12月30、31日、1月2、3、5日に行われる予定だ。
以下に対戦成績をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【11/20(月):第3局】
朴廷桓九段(韓)ー謝科四段(中)
朴永訓九段(韓)ー李軒豪六段(中)

【12/30(土),31(日),1/2(火),3(水),5(金):決勝五番勝負】
朴廷桓九段(韓)ー朴永訓九段(韓)

韓国棋士同士の決勝戦となり、久しぶりに世界戦優勝を持ち帰る成果を残した。
ここ数年、世界戦は中国の独壇場だっただけに大きな転機を迎えるかもしれない。
世界戦の勢力図がどう変わっていくか、注目していきたい。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜:打ち込みの攻防】
黒番が李軒豪六段、白番が朴永訓九段です。
白1は右辺のシチョウ関係を睨んだ準備工作です。
白のシチョウが良いため、白3の打ち込みが見た目以上に厳しくなっています。
また、右辺の攻防次第では白Aと押さえ込まれる可能性もあり、黒容易でない局面です。


黒4に白5とワリ込むのが白の狙いです。
黒6、8と反発しますが、白9から11に黒Aのツギは白Bでシチョウとなり黒失敗。
△と▲の交換は右辺の攻防を睨んだ利かしとなっています。


シチョウが悪い場合、黒12とコウを仕掛けるのが常套手段。
黒14は右下の白を強化する損コウですが、右辺のコウ争いを勝つためには仕方ありません。
白17には黒18のツギで右辺の白三子を飲み込む展開を目指します。


黒20、22とコウを抜き返した後、白23と右上の黒陣を荒らす手を選択します。
黒Aなどのコウ材はあるものの、右上を受けると白からのコウ材が増えてしまうため・・・。


黒24とコウを解消するのが相場。
コウ争いの代償に、白25から35と右辺の黒陣を割って一段落です。
右辺の黒は厚い形になったが、右下の白に迫れない格好なので若干白良いワカレに見えます。
今回現れた打ち込みの攻防は有名な変化なので覚えておきたいところです。
結果、白中押し勝ち。


【参考図1:全局的な遅れ】
黒1と手堅く守るのは消極的です。
白2、4と黒模様を消されてから、白6と右下の黒を飲まれて白足早な展開。
続いて、黒Aと動き出すのは白B以下符号順で白耐えています。


【参考図2:致命的な後手引き】
白1のワリ込みに黒2と外周を厚くするのは甘いです。
白3から7と右下の黒を飲まれながらAの断点を残されて黒不満な展開。


黒8と守らざるを得ないのが泣き所。
白9から13と右上の黒模様拡大を牽制すれば、白の実利が活きる展開です。
左上の白が厚いため、上辺の白を裂いても黒が得られるものはありません。

「編集後記」
日本の井山裕太九段、韓国の朴廷桓九段と朴永訓九段により世界戦の構図が変化しています。
11月24日に国別対抗の農辛杯も始まるので、それ次第では中国一強が崩れるかもしれません。

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