第8回穹窿山兵聖杯世界女子囲碁選手権8強戦

11月7日に「第8回穹窿山兵聖杯世界女子囲碁選手権」の8強戦が行われた。
日本の向井千瑛五段と藤沢里菜三段は出場したが、中韓の壁に阻まれ無念の敗退となった。
以下に対戦結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【11/07(火):8強戦】
王晨星五段(中)ー藤沢里菜三段(日)
於之瑩六段(中)ー呉政娥三段(韓)
呉侑珍五段(韓)ー潘陽二段(中)
崔精七段(韓)ー向井千瑛五段(日)

【11/08(水):準決勝】
王晨星五段(中)ー呉侑珍五段(韓)
於之瑩六段(中)ー崔精七段(韓)

準決勝に勝ち進んだ棋士は、世界の女流棋戦で大きな実績を残している。
全棋士参加の棋戦でも本戦入りすることも多々あり、男女間の差はほとんどない状況。
明日行われる準決勝で誰が勝ち上がるのか、注目していきたいところだ。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜1:切れ味鋭い打ち回し】
黒番が王晨星五段、白番が藤沢里菜三段です。
白1に受けず、黒2と左下に打ち込むのが機敏でした。
白Aの両カカリを許しても、黒Bなどが残っているため上辺に大きな白地が見込めません。
一方、黒は白の薄みを突きながら左辺の補強を見た好点に回れたので、黒打ちやすそうです。


白3と封鎖するのは当然の一手。
ただし、黒6から10と外回りの白に傷を残せたのが大きく、黒有利なワカレです。
白11は黒Aなどの受けを期待した手ですが、この手を境に白の足並みが乱れていきます。


黒12の切りが強烈。
黒のシチョウが良いため、白13と受けざるを得ないのが泣き所。
黒14から16と力強く分断して、左辺の白三子が苦しい格好となりました。


白17と脱出を図っても、黒18で種石である白二子は助からない格好。
白19から23と左辺の黒を飲み込めましたが、AやBで白地を削減できるので大きくないです。
黒24まで、△が空振りした格好となり、ほぼ一手パスのような形となってしまいました。
結果、黒中押し勝ち。



【実戦譜2:目新しい手法】
黒番が呉侑珍五段、白番が潘陽二段です。
白1は黒A~Cなどの利きを回避しながら下辺の黒陣を割る工夫。
黒2のツメが絶好に見えましたが、白3と高くカカる手を用意していたようです。


黒4は実利を優先した打ち方。
白5から11と下辺を黒地にしてしまうのは勿体ないように見えます。
ただし、右下一帯は黒の勢力圏だった場なので、これでも白打てるかもしれません。
結果、黒1目半勝ち。


【参考図:黒模様拡大】
白1と下辺を割るのが無難ですが、黒2に白3と左下の黒を取りにいくのは白良くないです。
黒4から8と右辺を黒模様を大きく広げられ、白ツライ展開となります。
左下の黒はAなど動き出す味が残っており、黒の楽しみが多い局面です。

「編集後記」
今回は日本の女流棋士が8強戦に2名勝ち進むも、準決勝に進めず残念な結果となりました。
次回以降、日本棋士が優勝争いに名を連ねることを期待し、応援していきたいと思います。

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