第8回穹窿山兵聖杯世界女子囲碁選手権16強戦

11月6日に中国・蘇州で「第8回穹窿山兵聖杯世界女子囲碁選手権」が開幕した。
日本は謝依旻六段、向井千瑛五段、藤沢里菜三段が出場し、向井五段と藤沢三段が勝利した。
持時間は各2時間+1分の秒読み5回、中国ルールのコミ7目半で行われた。
以下に対戦結果をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【11/06(月):16強戦】
藤沢里菜三段(日)ー黒嘉嘉七段(オセアニア)
向井千瑛五段(日)ー陸敏全四段(中)
王晨星五段(中)ー張凱馨五段(台)
呉政娥三段(韓)ー謝依旻六段(日)
於之瑩六段(中)ー王崟郦(北米)
呉侑珍五段(韓)ー高星三段(中)
潘陽二段(中)ーManuela Marz初段(欧)
崔精七段(韓)ー李赫五段(中)

【11/07(火):8強戦】
藤沢里菜三段(日)ー王晨星五段(中)
向井千瑛五段(日)ー崔精七段(韓)
於之瑩六段(中)ー呉政娥三段(韓)
呉侑珍五段(韓)ー潘陽二段(中)

日本勢が幸先の良いスタートを切り、久方ぶりにファンの期待が膨らむニュースとなった。
8強戦は世界戦常連の棋士と激突するが、女流の世界戦初優勝を目指して頑張ってほしい。
さて、対局を振り返っていきます。


【実戦譜1:間隙を突く絶好手】
黒番は陸敏全四段、白番は向井千瑛五段です。
白1に黒Aと受ける前に黒2を決めたいところだが、白3が絶好手で勝利を手繰り寄せた。
続いて、黒Bと白三子を取るのは白Cが成立するため、黒のワリ込みが持ち込みとなる。


黒4のツギは仕方ないところ。
白5は黒6と下辺の白二子を飲まれるように見えるが、白7と打つ前の準備工作でした。
右下の黒はダメヅマリの格好となり、右下の白を味よく取ることができません。


黒8から12で白六子を取れますが、白Aに黒B、白Cの手残りで右下隅が大きく荒れます。
白15は左辺一帯の黒を睨みつつ、下辺の黒陣を裂く非常に大きな一手。
黒は左辺を受けていては右下に先着されて白良しとなるので・・・。


黒16と右下に手を入れるのは大きいが、白17から19が強烈で黒窮しています。
黒22、24と連絡しても、白25と中央の眼を奪われて左辺の眼形が崩れているのです。


黒26と左下の白を取りにいきますが、白27が好手で無条件で取れません。(参考図を参照)
結局、黒30から32とコウで取りに行かざるを得ない格好となり白有利な展開となりました。
白は下辺と右上、左上にコウ材があるため、白優勢は揺るぎません。
結果、白中押し勝ち。


【参考図:単純には取れない】
黒1、3で左下の白を取れるように見えます。
しかし、白4のワリ込みが決め手となり、左辺一帯の眼形が潰れてしまいます。


黒5に白6のサガリが好手。
黒A、白B、黒Cと白二子を取っても、白Dと左下の黒を取られて黒ツブレです。


黒7、9と直接白二子を抜くのは、白10のホウリ込みが痛烈。
黒Aは白Bで左下の黒が取られますし、黒Cも白Bで全体の眼がなくなり黒全滅です。

「編集後記」
藤沢三段の手厚い収束に、向井五段の鋭いカウンターにしびれました。
世界戦の大舞台でも普段通りの力を出し、結果を出していく姿はいいものですね。
明日行われる8強戦もこの勢いで勝ち進んでほしいです!

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする