2017利民杯世界囲碁星鋭最強戦ー16強戦

10月15日に「2017利民杯世界囲碁星鋭最強戦」の16強戦が行われた。
日本の大西竜平三段は柯潔九段の大きな壁に阻まれ、無念の敗退となった。
以下に対戦成績をまとめたので参照ください。(左側が勝者)

【10/15(日):16強戦】
柯潔九段(中)ー大西竜平三段(日)
申旻埈六段(韓)ー偰玹準三段(韓)
丁世雄四段(中)ー蔣其潤五段(中)
謝爾豪五段(中)ー李東勳九段(韓)
丁浩五段(中)ー王澤錦五段(中)
卞相壹六段(韓)ー李欽誠九段(中)
許嘉陽六段(中)ー宋知勳三段(韓)
謝科四段(中)ー申眞諝八段(韓)

【10/16(月):8強戦組み合わせ】
柯潔九段(中)ー申旻埈六段(韓)
丁世雄四段(中)ー謝爾豪五段(中)
丁浩五段(中)ー卞相壹六段(韓)
許嘉陽六段(中)ー謝科四段(中)

本棋戦は2014年に創設されて以来、中国の独壇場が続いている。
明日の結果次第では中国一色となり、層の分厚さを知らしめるものとなりそうだ。
さて、対局を振り返っていきます。


【李東勳九段(黒)vs謝爾豪五段:大胆な構想】
一時前、白1は黒2と右辺を広げながら白を攻められるので、白悪いと言われてました。
ただ、白3から5の後続手段が研究されるにつれて、白有力であると評価されています。
今では、黒2をAと控える実戦例も増えており、打ち方が徐々に変化しているようです。


白7から11と厚みを築いてから、白13と圧力をかけていきます。
黒も勢力圏内でえばられないよう、強く反発していきたいところ。


下辺の厚みを背景に、白15とハネるのが強手。
黒16に白17、19と押さえ込まれると、AとBを見られて黒苦しい戦いです。


黒20と反発して活路を求めるが、白21から25と切断されて黒苦戦を強いられます。
黒26、28と分断するも、白29で中央の黒はほぼ動けない格好となっています。
右辺の黒もはっきりしない戦況なので、右辺の白を飲み込むのは難しいです。


黒30と手を戻すのは仕方ないところ。
白31から35は窮屈に見えるが、白Aと右辺の黒を仕留める狙いがあり黒容易でない局面。


黒36から42のシボリを決めてから、黒44と右辺の白に迫っていきます。
しかし、AやBの利きを横目に、白45と動き出されて右辺の白を全て取るのは難しい。
中央付近でポイントを稼いだ白の利が大きく、早くも白優勢となりました。
結果、白中押し勝ち。


【参考図1:手厚い格好
黒1に白2と収まりにいくのも有力策。
黒3は白4、6と厚みを築かれてしまい、▲が白の厚みに近づいている碁形となります。
こうした図を想定した時、▲はAと一路控えている方が良い理屈になる訳です。


【参考図2:中央が厚い】
白1、3に黒4と守るのは消極的。
右上の黒地も小さくないが、白7と中央の主導権を奪われて黒勝ちにくい碁形でしょう。

「編集後記」
16強で日本棋士が姿を消す残念な結果となりました。
ただ、若手棋士が世界のトップ棋士と戦った経験は今後に活かされるはずです。
日本にも有望な若手がたくさんいるので、今後の活躍に期待します。

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